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焼け跡の氷川明神社。 [気になる下落合]

 1945年(昭和20)4月13日夜半、下落合は神田川沿いにB-29の焼夷弾爆撃にさらされた。西武電気鉄道(現・西武新宿線)と、神田川および妙正寺川沿いの家々は大半が焼失。氷川明神女体社も、このとき全焼している。写真は、敗戦から1年と少したった氷川明神社の焼け跡を、米軍機が撮影した空中写真だ。(飛行コースM372-A-Point55)
 森や建物が焼失しているせいで地面がそのまま露出し、地形の起伏や地表の様子をくわしく観察することができる。さっそく拡大してみたところ、江戸期に切絵図へ描かれた氷川明神のかたちが、正確にクッキリと浮かび上がった。土地の微妙な起伏が、表面の微細な影となって写りこんでいるため、このエリア本来のかたちが露わになっている。しかも、面白いことに釣鐘型の中には、うっすらと後円部らしい築山の跡と、前方部らしき痕跡まで見てとれるようだ。
 氷川明神の空中写真を拡大Click!してみると、地表の凹凸の様子がよりはっきりする。だが、氷川社にばかり気をとられていたわたしは、焼け跡が拡がる下落合の谷あいを、空中からより広範囲に見わたしてみて、とても不可解なことに気づいてしまった。江戸期の切絵図を眺めていても、まったく気づかなかったことだ。そのミステリーについては、氷川明神のかたち以上に興味深いので、また改めて書いてみたい。


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サンフランシスコ人

「1947年(昭和2)4月13日夜半、下落合は神田川沿いにB-29の焼夷弾爆撃.......」

第二次世界大戦後にB-29の爆撃があったのがとても不思議です....


by サンフランシスコ人 (2019-03-29 06:31) 

ChinchikoPapa

サンフランシスコ人さん、誤入力のご指摘ありがとうございます。
もちろん、1945年(昭和20)4月13日夜半でした。
by ChinchikoPapa (2019-03-29 11:45) 

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