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日本橋はいつからニホムバシなのだ? [気になるエトセトラ]

 

今週は、なぜか「怒」シリーズになっちゃうな・・・。いったいいつから日本橋が「ニホムバシ」で、小伝馬町は「コデムマチョウ」になったんだろう? 最初はスギ花粉の影響で目がくもり、ローマ字が二重に見えているのかと思った。でも、「n」ではなく「m」なのだ。Nihonbashiではなく「Nihombashi」だし、Kodenmachõではなく「Kodemmachõ」なのだ。冗談じゃねえや、わたしのふるさとの地名をローマ字表記とはいえ、勝手に変えるな。日本橋は、400年来ニホンバシで「ニホムバシ」であった試しなんぞ一度だってねえや。外国人(アジア人では決してなく特に欧米人)が発音しにくいから、地名の音やローマ字表記を勝手に変更してしまうのですか?(ほほ~う)
 バカじゃないか? 北京の英文字表記が「Beijing」だから、日本人には読みにくいしわかりにくいので「Pekin」というローマ字表記にしちゃくれまいか? 英国のUnted Kngdomなんて日本じゃ言い馴れてないから、ポルトガル語を尊重してイギリス=「Inglêz」という国名表記に変えちゃくれめえか? こんなことを依頼して、「はいはい、わかりました」なんて国がいったいどこにある? 「日本ノローマ字、トテモ読ミニクイデス。Nihonbashi読ミニクイネ、Nihombashiニシテクレルト読ミヤスイノダ」、「はいはい、わかりました。さっそく変更いたします」・・・。もう一度言ってやる、心底スットコドッコイ(正真正銘のバカ)じゃなかろか?
 こういうのを、なんといったらいいのだろう。高校時代に流行った、ベトナム戦争関連の本によく登場したワード、「アタマの中が欧米の植民地」または「ドレイ根性丸出し」・・・とでもいうのかな? 読みにくければ、うまく発音できるまでその国の言葉を練習すればいい。ドイツに出かけてHamburgという地名を見ると、つい「ハンバーグ」と言ってしまうのだったら、「ハムブルグ」と言えるように馴れればいいだけの話だ。どう間違っても、Hamburgは料理名を連想してまだるっかしいし読みにくいから、日本のローマ字で「Hanburugu」にしてくれろ?・・・なんて発想は出てこないだろう。

 ところが、東京メトロにはそういう発想をする手合いがいるようだ。いや、東京メトロだけじゃなく、こういうことを臆面なくしても何らおかしいとも、不可解とも不自然だとも感じない人間が日本にはたくさんいるようなのだ。試しに「Nihombashi」で検索してみると、ウジャウジャとひっかかってくる。じゃあさ、神田はKandaのままで、「カムダ」ではないのはどうしてなんだ? 納得できる説明ができないのなら、あんたらの頭を思いっきり噛むだ。

1990年前後の「日本橋」表記。


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hedawhig

上質の落語のネタになります! 久々にお腹抱えて笑いました。 
どうも私は「変えちゃくれめえか?もう一度言ってやる、心底スットコドッコイ(正真正銘のバカ)じゃなかろか?「Hanburugu」にしてくれろ?・あんたらの頭を思いっきり噛むだ。・・・」 このリズムに弱いです。
パパさんの頭の中を覗きたい、、フフッフ♪ 
おっしゃるとおり、大同感です! 
日本語、文化、全てを捨ててしまったとしか思えないですね~
何なんでしょう? 
エイリアンに噛まれたの?
by hedawhig (2005-05-04 14:22) 

ChinchikoPapa

「死んでも外国のドレイになるな」・・・というのは、古くは中国、近代ではフランス、現代では米国と、侵略を受けつづけた国のホー・チ・ミンの言葉ですけれど、同じアジア人として少しはその意味を考えてほしいと思っちゃうんですね。欧米の精神的な「ドレイ」、政治的な「カイライ」となってる人間が、この日本にもどれだけいるかと思うと、つい語気荒くなってしまいます。
・・・といいましても、旧来の「日本主義」や「民族主義」は、ひときわキライなわたしなんですが。(^^;
by ChinchikoPapa (2005-05-04 18:33) 

宮沢 靖

ChinchikoPapaさん、こんにちは。(^^)

ずいぶんとお怒りのようですが、今回は、パパさんのお手つきですね。(^^;
この日本橋を「Nihombashi」と表記するのは、ヘボン式のローマ字表記の法則です。
σ(^_^)も一度疑問に思って、某フォーラムに発言してみたことがあります。
このときは大阪ネタでして、「日本橋(こちらは”にっぽんばし”)」「難波」のローマ字表記も「Nippombashi」「Mamba」になります。

これすなわち、”BMP”の法則といいまして、この3つのローマ字の前に「ン」の音が来る場合、「N」ではなくて「M」で表記するというものです。したがって、何も趣味で「Nihombashi」と表記しているのではなくて、こういう文法なのです。
すなわち「ChinchikoPapa」の「チ」を「CHI」と表記することと、同じです。

ちなみに、「に」「ほ」「ん」「ば」「し」と、ゆっくり発音してみてください。「ん」を発音するときは、次の「B」の音を準備するために「ムーーー」と口を硬く閉じますね。すなわちこの発音をローマ字で表現すると「M」になるのです。
「N」を発音するときは、口は開きますね。
すなわち、言語学的な意味が一応あって、何も外国人の発音のしやすさに従ったわけではありません。
by 宮沢 靖 (2005-05-04 20:12) 

ChinchikoPapa

bとmとpの前の「ん」が「m」になる・・・という明治期(100年前)のヘボン式の法則はわたしも知っていますが、ヘボン式も「ん」は「n」が基本であって、原音を重視する場合、たとえば固有名詞や人名の場合は「n」が優先される・・・というのが、明治期ではなく戦後の「現代ローマ字」の基本的な慣例じゃなかったでしたっけ?
これは戦前から戦後にかけ、「日本式」「訓令式」とをできるだけ統合しようという試みから生じた現象で(これは日本語の漢字かな表記をやめ、ローマ字表記にしようとする運動に関わる“成果”のひとつで、これまた納得できないのですが)、明治期のことさら欧米的に偏った発音表記からの脱却をめざした、新しい時代のヘボン式ローマ字表記ではなかったんでしょうか?
by ChinchikoPapa (2005-05-04 20:52) 

ChinchikoPapa

とうに棄ててしまったかと思ったら、ありました。(^^; 記事の最下段に、スキャニングしてアップしました。日本語の音を優先した、1990年前後の新たな(換言すれば戦後慣例となった)「ヘボン式」(?)ローマ字表記の「日本橋」です。
もし、明確にヘボン(ヘップバーン)式ローマ字の“法則”に回帰し「m」に変更したのであれば、ことさら欧米の文化をコピーしつづけていた明治期に逆もどりしている・・・といえないでしょうか? ヘップバーンは米国人ですから、米国人に発音しやすいローマ字※を日本語にあえて当てはめているわけで、よけいに米国人へおもねっているように感じてしまいます。

※ヘボン式ローマ字は、かえって米国人には発音しにくく、「日本式」のほうが発音しやすい・・・という議論も、依然つづいていますが。
by ChinchikoPapa (2005-05-04 23:11) 

hedawhig

宮沢様、パパ様  ヘボン式、ありましたね、懐かしかったです。難しいことはすっかり忘れて、フムフム・・・難波・・・
ブログ「にほむばし」「はんばーぐ」で思い出した、気になっていた地名、ローマ字表記 「沼津」 沼津市のHP www.city.numazu.shizuoka.jp は NUMAZUSHI ですが、絶対に出てきません。「沼寿司」?  NUMADUSHI でないと 沼津市 になりません。
私のPCだけなのでしょうか? お邪魔虫でした。 
by hedawhig (2005-05-04 23:22) 

ChinchikoPapa

ローマ字入力は、微妙ですね。「づ」は、日本式だと「DU」ですが訓令式・ヘボン式だと「ZU」。でも、IMEは日本式のみしか対応していないようです。でも、おかしいのは「nihonbasi」でも「nihonbashi」でも「nihombashi」でも「日本橋」と変換してくれますから、完全に戦後の慣例表記やヘボン式を排除しているわけでもなさそうな様子です。
この“法則”でいきますと、「numazus(h)i」でも「numadus(h)i」でも「沼津市」と変換してくれないと、首尾一貫していることにならないような・・・。(^^;
by ChinchikoPapa (2005-05-04 23:38) 

hedawhig

解説ありがとう♪ 私のPC,変ではなかったのが嬉しいです。
ここは田方郡でしたが市町村合併で、沼津市の最南端集落になりました。
届出必須業社は、不便になった・・・小さな村で、以前は村内で15分、今は一日がかりで届出往復96km。 お隣伊豆市までは往復30km 不可思議な日本? 言葉も何もかもおかしい・・・  
by hedawhig (2005-05-05 00:38) 

宮沢 靖

ChinchikoPapaさん、こんにちは。(^^;
私はヘボン式ローマ字表記に、古いも新しいもあることは知らなかったので、あのように反応してしまいました。 (^^ゞ

>明治期のことさら欧米的に偏った発音表記からの脱却をめざした、新しい時代>のヘボン式ローマ字表記ではなかったんでしょうか?
おそらく、d(^_^)これが最初の発言の趣旨だったとしたら、ちょっと言葉足らずですねぇ。アレだけでは、単純にChinchikoPapaさんが、”BMPの法則を知らない人”という、印象だけを与えてしまいます。 (^◇^;;
by 宮沢 靖 (2005-05-05 09:33) 

ChinchikoPapa

いえ、実はわたしもちょっとズルイ、というか東京メトロに対して挑発的な書き方をしてまして、日本橋の「n」が「m」になったとき、おそらくはヘボン式へ忠実になったのだろう・・・という想定はしましたけれど(東京メトロに未確認ですので実際はわかりませんが)、「アジア人では決してなく特に欧米人」という言い方で“あおり”を入れてみちゃったりしたわけです。(^^;
あえて、日本語の音へできるだけ忠実に・・・という意図からか、「日本式」「訓令式」「ヘボン式」のいいとこ取りをしたと思われる、地名等の慣例的なローマ字表記(Nihonbashi)を廃棄してまで、米国人の日本語学習のために作られた明治期ヘボン式(Nihombashi)にもどるのはどうしてか?・・・という文調よりも、ちょっと意地悪っぽく、「欧米におもねる人々」というテーマに拡げて、大げさに東京メトロへ噛みついたのでした。ちょっと、“あおり”すぎでしたかね。<(_ _)>
by ChinchikoPapa (2005-05-05 22:21) 

いのうえ

みなさん こんにちは、 ちょっと出遅れてしまいました。 駅名のアルファベット表記は外国人が読むわけですから 判り易さ、発音のしやすさが第一だと思います。Gotemba, Nihombashi, Tempura は 外国人にとってごく自然な表記です。 ですから Nihonbashi から Nihombashiへの変更は、小生は 「進歩」と考えます。 一方、表記と言う事で言えば、 日本橋駅を G11、Z10と記号化する事の方が問題では?? こちらの方が全然使えないと思うのですが・・・ 
by いのうえ (2005-05-06 00:52) 

ChinchikoPapa

たとえば、インドネシアや中国、タイなどの「ローマ字」(アルファベット使用表記)を見ますと、いかに自国語の音を「自国の人間に不自然なく読ませるか?」が基本になっています。つまり、外国人(特に欧米人)への読みやすさを優先したものではなく、まず用いているのは「自分たちだ」・・・という意識ですね。中国の“ピンイン”なんかが、いちばん有名でしょうか? この国で活動するのであれば、この国のローマ字表記(英文字表記ではなく)や音に馴れてね・・・というのが基本姿勢のように感じます。換言しますと、ローマ字を主体的に消化して自分たちのものにしている・・・ということになるのかもしれません。特にこのあたり、欧米の支配を受けた国々では、この“いたみ”感覚を強く感じますね。
外国人のためのローマ字表記は必要だとは思いますが、これらアジア諸国と比較しますと、日本のこのようなケースは、ことさら「外国人」(特に欧米人)にモミ手をしながらすり寄っているように、わたしは感じてしまうんですよ。日本のローマ字は、まずなによりも日本語のためのものじゃなくちゃマズイんじゃないか・・・という感覚でしょうか。
おっしゃるとおり、T03(高田馬場)とかは、やめてほしいですね。この無意味な記号のほうこそ、欧米人向けではなくアジア人向けだ・・・なんて考えていそうで、わたしとしては非常に気になるところではあります。
by ChinchikoPapa (2005-05-06 11:59) 

Lingo

「ン」はb,p,m [破裂音] の前では他の子音の前とは違う口の形になるから。破裂音の前では「ン」を発音するとき唇が合わさってるが、dなどの前では唇が合わさってないでしょ。それからあくまでNihoMbashiであって決してNihoMUbashiではありませんから。
by Lingo (2018-05-22 23:23) 

ChinchikoPapa

Lingoさん、13年前の記事にコメントをありがとうございます。
「Nihonbashi」あるいは「Nihon-Bridge」は、明治期から日本橋の地元で延々とつづいてきたローマ字表記でして、それが戦後にローマ字の「文法」に合わないからと「m」に変えさせられた経緯があります。(もっとも変更しない企業や店舗もあちこちにありますが)
標準語の文法に江戸東京方言が合わないからと、学校で東京弁を話す生徒が叱られた経験者があちこちにいる(城)下町ですが、その経緯とよく似ています。また、たとえば「七条」が「ひちじょう=Hichijo」ではなく、「しちじょう=Shichijo」のローマ字表記に無理やりさせられてしまった京都のケーススタディとそっくりで、まったく納得できないですね。ちなみに、江戸東京弁でも「七条」は「Hichijo」ですが。
http://chinchiko.blog.so-net.ne.jp/2016-03-07
地元で昔からつづく、馴れ親しんだ地名や町名と、その呼称や表記について、平然と変えてしまえる傲岸不遜さ(たいがい他所の地域の出身者ケースが多いですが)は、どこからくるのでしょうね? 
by ChinchikoPapa (2018-05-22 23:59) 

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