米国の建築家フランク・ロイド・ライト風の住宅で有名だった、第一文化村でもっとも大きなK邸のあったあたり。現在のK邸は、敷地がほぼ4分割されており、それでもひとつひとつ大きめの屋敷が建っている。K邸は、建坪だけで78坪もある木造2階建ての住宅だった。設計および施工は、箱根土地の関連会社によってなされている。
 1階は、洋室と和室が半々、2階は和室が主体となった造りで、随所に開き窓が備えられてステンドグラスがはめ込まれていた。銅板葺きのゆるい傾斜の屋根に、落ち着いたペンキ塗りの外壁は、現在の目から見てもあまり古さを感じない。大手住宅会社の、モデルハウスにでもありそうな風情に見える。いまでもそのまま保存されている、大谷石の門柱や階段からライト風住宅デザインの面影がうかがえる。
 K邸は第一文化村の中でも、販売とほぼ同時にもっとも早くから建築された邸宅で、洋式トイレをいちはやく導入したお宅としても有名だ。つづきは・・・

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■写真:ライト風住宅で有名だった広大なK邸。その右隣りが会津八一の旧邸。