2004年11月にこのブログをスタートして以来、アクセスが多い記事にはどのようなものがあるか、丸8年が経過したいま興味がわいたので調べてみた。期間は2004年11月24日から、2012年11月11日までのほぼ8年間にわたって掲載した、1,434の記事が対象だ。もっとも、過去の記事になればなるほど、アクセス数が多いのは自明なので、ここ3年弱のベスト10の記事もついでに調べてみる。結果は、以下のとおりだ。(カッコ内は11月11日現在のアクセスカウント)
◆総合ランキング(2004年11月24日~2012年11月11日)
 ★総合1位:下落合が気になったわけ。 (34,012人)

 これは、下落合を舞台にしたドラマ『さよなら・今日は』に関する初出の記事で、いまや記事のコメント欄が情報交換のボードのようになっており、コメント数もゆうに350を超えている。NTV関係者の方、あるいは映像ソフトの企画部門の方がご覧なら、2,000セットほどの限定販売(30,000円超の価格だろうか)で、十分に採算が合いそうな数字の感触では?
 ★総合2位:特報! タヌキの森裁判が全面勝訴。 (20,503人)

 ★総合3位:さようなら、パンの「神田精養軒」。 (18,016人)

 ★総合4位:ご近所でしたら、いつでもどうぞ。 (16,206人)

 ★総合5位:本郷の岩崎美喜と、大磯の澤田美喜。 (14,898人)

 ★総合6位:「荻外荘」で“近衛の桜”を拝見。 (12,353人)

 ★総合7位:住民に罵声をあびせる「説明会」とは何事だ? (12.227人)

 ★総合8位:高橋お伝の弁護をしよう。 (12,129人)

 ★総合9位:劉生日記にみる関東大震災の予兆。 (10,774人)

 ★総合10位:ページ全段が不倫騒動の朝日新聞。 (10,659人)

◆次点
 ★総合11位:ネコ好き歌好きキレイ好きの九条武子。 (10,128人)

 ★総合12位:B29が目白に墜ちてきた。 (10,373人)

 「タヌキの森」は、他の記事も含めてアクセス数が多いテーマだ。また、下落合から「神田精養軒」がなくなってしまったことは、この地域に限らず東京全域にお住まいのみなさんが、相当ガッカリされている様子がうかがわれる。ミツワ石鹸も復活していることだし、1日でも早い事業再開で美味しいパンを再びとどけてほしい。高いアクセス数で意外なのが、大磯の澤田美喜に関する記事だ。上掲の記事に限らず、大磯に関する記事は人気が高い。
 もうひとつ意外なのは、下落合やその周辺域に住んでいた旧・華族について書いた記事へのアクセスが案外多いことだ。特に、九条武子に関する記事への関心は高く、彼女のどこにそれほど魅力があるのか、わたしにはよくわからない現象のひとつ。また、江戸期の(城)下町のエピソードに関する記事も、コンスタントにビジターを集めている。
 総合ランキングでベスト10入りした画家は、3.11の前日に震災がらみで書いた岸田劉生についてだった。この記事は、東日本大震災の直前に書き、3月11日をはさみ12日まで更新しつづけている。さて、8年間の記事すべてが対象では、古い記事の閲覧数が多いのはあたりまえなので、ここ3年弱の記事にしぼってランキングを調べると、どのような傾向が見えてくるだろうか?

◆過去3年間ランキング(2010年1月2日~2012年11月11日)
 ★短期1位:補助73号線のために中央図書館がどく? (6,693人)

 おそらく、計画道路沿い(池袋・上屋敷・目白・下落合・上戸塚)の住民のみなさんが、強い危機感を抱いてアクセスされていると思われる。補助73号線に関する記事は、ほかにもいくつか書いているが、いずれも高いアクセス数をしめし、この問題についての関心の高さがうかがわれる。
 ★短期2位:前代未聞の「佐伯祐三」展。 (6,331人)

 ★短期3位:「荻外荘」の応接室を拝見する。 (5,369人)

 ★短期4位:目白にあった八甲田の雪中行軍写真。 (4,703人)

 ★短期5位:旧・陸軍東京第一衛戍病院へ入院しよう。 (4,288人)

 ★短期6位:愛しさ怖さガブのみ写真集。 (3,675人)

 ★短期7位:午前7時の九条武子。 (3,568人)

 ★短期8位:不可解な諏訪通りガードのトンネル工事。 (3,455人)

 ★短期9位:「標準語」は東京弁じゃないってば。 (3,169人)

 ★短期10位:佐多稲子のルポ・戸山アパート1953年。 (3,157人)

◆次点
 ★短期11位:江戸の製法そのままのゴマ油。 (3,153人)

 ★短期12位:一世を風靡した蕗谷虹児の少女たち。 (3,115人)

 最近の記事でみると、旧・陸軍の施設が林立していた戸山ヶ原関連のテーマがよく読まれているのがわかる。もっとも、わたしが集中的に取り上げたせいもあるのだけれど・・・。画家では、佐伯祐三と蕗谷虹児がランクインしている。文楽のガブが6位に入っているのは、きっとなにか別の写真集と勘ちがいしたアクセスが多いのではなかろうか?w
 ここでも、九条武子は強い。また、記事全体を通じて言えるのは、戦争に関連した記事の閲覧数が多いことだ。おそらく目白・落合地域をはじめ、戦争を同時代に体験した東京の方々からのアクセスが多いのではないだろうか。小野田製油所のゴマ油のランクインは、きっと混じり気のないピュアな美味しさから全国的に人気が高いせいだろう。ちなみに、わたしも昔から愛用しているし、下落合ならではの物産をご紹介したまでで、広告宣伝費はもらっていません。念のため。
 このほか、佐伯祐三に関する記事はコンスタントに読まれ、また福島第一原発の事故以降は貝原浩とチェルノブイリ関連の記事へのアクセスが急増しているのが目立っている。(城)下町のテーマでは、わたしの故郷である日本橋界隈を紹介した記事への訪問者が多いようだ。