ケヤキの葉が、いつまでも落ちてこない。いまだ4分の1ほどの枯葉を残したまま、とうとう年を越してしまった。年末の落ち葉掃きも、燃えるゴミの大袋8杯分ほどだったから、あと3~4袋ほど例年よりも足りないのだ。ご近所との打ち合わせで、屋根や雨樋に積もった枯葉を取り除く「屋根屋さん」(鳶職)を頼むのは、2月ごろにしよう・・・ということになった。わたしの知りうるかぎり、下落合でもっとも遅い落ち葉掃除となりそうだ。
 大晦日、落ち葉掃きをしているそばから、大量の枯葉が降りそそぐのは下落合でもめずらしい。掃いても掃いても、ちっともきれいにならないので、もう途中からウンザリして竹箒をうっちゃってしまい、ネコと遊びながら正月料理を作ることにした。今年の正月料理は、徹底的に“日本橋仕様”にこだわってみた。コンセプトは、「80年前の日本橋と、同じお節を食べちゃおう!」だ。だから、できあがって重箱に詰められたお節料理は、地味でしぶくて昔ながらのものとなった。
 でも、それにしたってエビを除き、あまりに“すずめ色”で地味すぎる・・・と思ったら、うっかり紅白の小田原かまぼこと伊達巻きを買い忘れたのに気がついた。彩りが足りないわけだ。(爆!) 大晦日の夜に、あまり好きではない伊達巻きはともかく、わざわざ鈴廣のかまぼこを探しに出かける気持ちも萎え、ひそかに気づかなかったことにして柳橋の「べったら市」Click!に倣い、べったら漬けをかまぼこ代わりに切って並べる。ハハハ・・・と、ネコとじゃれ合ってゴマカすことにした。
 今年の大晦日は、1月1日午前0時にカットオーバーのシステム構築を抱えていたので、PCの前を長く離れるわけにはいかなかったのだ。Webシステムは無事に稼動をはじめ、1日の早朝までメールのやり取りをしつづけたあと、ようやく就寝。
 
 明けて元旦、いつもどおり氷川明神女体宮へお参りを済ませる。もちろん、お約束どおりカフェ杏奴Click!にも寄ってママさんへご挨拶をしたら、iora(アイオラ)Click!の「桃さん」が作詞・作曲したCD『カフェ杏奴』を貸してくれた。昨年の秋にデビューしたioraのメンバーが唄う、カフェ杏奴のテーマソング。昼下がりのまばゆい光が射しこんで、ゆったりと流れる杏奴の時間が感じられる、ボサノバ調のやさしい曲だ。杏奴のドアベルまでが収録されていて、とても楽しい。お聴きになりたい方は、ぜひカフェ杏奴でJAZZ喫茶のようにリクエストを。
 
 2日に、親戚が住む国立の街を歩いてきた。目白文化村Click!の次に箱根土地が肝煎りで開発した街だから、ちょっと惹かれてあたりをキョロキョロしてしまう。下落合や中井の旧駅舎Click!、さらに大磯や国府津の駅舎とも姉妹建築だった国立駅舎はすでに解体され、大きな駅ビルの鉄骨が建設中だった。街のシンボルであるケヤキの並木は、すべての葉が落ちてすでに枯枝のみとなっていた。下落合と国立とでは、おそらく気温差が2~3度ほどあるのだろう。
 
 大晦日、落ち葉掃きを途中で放棄したので、今年の正月は腰の鈍痛に悩まされることもなく快適だった。課題は今年に持ち越され、残った葉がすべて落ちきる1月後半こそが厄介そうだ。

■写真上:まだ去年の葉が落ちきらない、家の裏に聳える大ケヤキ。
■写真中上:左は、掃いても掃いても降り積もるケヤキの落ち葉。もう、イヤになっちゃいました。右は、80年前のお節料理・日本橋バージョン。かなり地味な色合いの仕上がりだが、オスガキ(上)のガールフレンドは美味しい美味しいといって、たくさんパクついてくれた。
■写真中下:左は、下落合の氷川明神暮色。右は、境内で去年の破魔矢を焼く炎の茜色。
■写真下:左は、CD『カフェ杏奴』の温かみのあるジャケット。右は、下落合のあちこちに生えるケヤキも、葉が散りきらずに残っている。正月は寒さをあまり感じず、毎日が暖かかった。