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この10年間に読まれた人気記事ベスト20。 [気になる下落合]

野外写生の佐伯祐三1923頃.jpg
 今年も拙ブログをお読みいただき、ありがとうございました。本日のアップロードが、2023年最後のアーティクルとなります。どうぞ、みなさま良いお年をお迎えください。
  
 先日、2,400万PVClick!を超え、拙いブログも20年目に入ったので、数年ぶりによくアクセスされた記事を調べてベスト20をご紹介したいと思う。
 ただし、2004年11月からの古い記事ほどアクセス数が膨大なのはあたりまえで、中には60,000PV近いものも存在している。したがってスタート時からでなく、2013~2023年にわたるここ約10年間に期間を限定して、アクセス数の多い人気の記事をご紹介してみたい。古い時期の記事で、よく読まれているのは以前のベスト20Click!を参照していただきたいが、それらも年月の経過とともに順位が大きく入れ替わっていたりする。
 ちなみに、拙ブログにアクセスしている方がどのようなOSをお使いかというと、トップはWindowsの82.1%、次点がMac OSの8.5%、次いでAndroidの4.8%、iOSの4.3%、Linuxの0.3%とつづいている。したがって、アクセスの90.9%がPCあるいはWSを使ってアクセスされており、残りのデバイスがスマートフォンやタブレット(いわゆるPDA)の9.1%ということになる。記事の文字数が多いせいか、PDAで読むのがつらいので大画面のデバイスが圧倒的に多いのだろう。
 さて、2013年から2023年までの約10年間で、よく読まれている記事のベスト20だが、まず20位から16位まで見てみよう。このあたりは、10,000PV前後の記事だ。なお、<上><中><下>などに分かれている連載記事は、もっともアクセス数の多い回をピックアップしているが、一連の連続する記事もほぼ同じようなPVだとお考えいただきたい。
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 落合地域や東京で起きた事件関連の記事が、20位以内に限らずよく読まれているのがわかる。西武線に飛びこんだ少女は、芥川龍之介Click!の自裁から間もないため、昭和初期に続出した未来に漠然とした不安を抱く“文学少女”Click!ではなかったかと想定したが、当時の新聞記事や遺族の証言を読んでも自殺の原因はいまだ不明のままだ。
 アビラ村Click!の開発記事は、目白文化村Click!近衛町Click!の記事と同様に人気が高いが、下落合でさまざまな“伝説”を残している金山平三Click!のキャラクターが愉快なのでアクセス数がことのほか多いのだろう。けしからぬ事件Click!も、東京各地で起きたやや猟奇的な事件を扱った記事だ。
 各地で生存がささやかれる、ニホンオオカミClick!の人気が相変わらず高い。このあと上位にも登場してくるが、どこかUMA人気と結びついた“不思議大好き”な人のアクセスが多いのかもしれない。三岸好太郎・節子夫妻Click!の人気も高く、再び上位にも登場してくる。
 つづいて、15位から11位までは12,000PV前後の記事が多い。
15-11位.jpg
 江戸東京という地域がら、徳川家に関する記事へのアクセスは多く、15位から11位までに3本の記事がランクインしている。目白崖線沿いにつづく、音羽の谷間をはさんだ小日向台地の第六天町に住んでいたのは、江戸期には15代将軍だった徳川慶喜Click!だ。下落合や目白にも、徳川家が次々と転居Click!してきている。また、徳川家に嫁いだはずの和宮と雑司ヶ谷村(のち高田村に包括)の新倉家Click!、そして実際に千代田城Click!に入った「和宮」との関係を推論・連載した記事もよく読まれている。
 大磯記事Click!とともに、同地にあった三岸節子アトリエClick!の記事も再びランクインしている。また、落合地域でもあったとみられる闘鶏賭博Click!の記事も、なぜか人気だ。
 次に、10位から6位までは15,000~20,000PVほどの記事がつづいている。
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 佐伯米子Click!記事Click!が、これほど上位にきているのが不思議な気がする。佐伯祐三との出会い前後のことを書いたものだが、佐伯祐三のキーワードでよくひっかかり読まれているのだろうか。日本橋の“すずめ色”Click!は、わたしの故郷というか江戸東京の(城)下町Click!における昔からの色彩感覚や嗜好を書きとめた記事だ。
 下落合に建っていた近衛家をめぐる屋敷の記事も、近衛新邸Click!に限らず高いアクセス数がつづいている。また、ここでもニホンオオカミに関する記事がランクインしている。つい最近まで、ニホンオオカミの目撃証言が寄せられている秩父山系Click!に、実際に出かけて取材した記事だ。異色のランクインは、戦後までチョモランマ(エベレスト)を超える世界一標高の高い山といわれていた、中国の「アムネマチン」Click!をご紹介した記事だ。子どものころ夢中になって読んだ、不思議や怪奇がテーマの『少年少女世界のノンフィクション』シリーズ(偕成社)を思いだしながら書いた文章だ。
 さて、いよいよ5位から1位までは、20,000~30,000PVの記事が並んでいる。
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 この10年間の記事では、上落合と下落合に住んだ淡谷のり子Click!の人気が根強い。日本の軍国主義に抗しつづけた、彼女の生きざまClick!や思想が共感を呼ぶのだろう。
 同じく、国家(大日本帝国)を破産・滅亡に導いた戦前の「亡国思想」を象徴する戦時標語Click!も、淡谷のり子記事とともによく読まれてベスト3にランクインしている。sonet-blog時代にリンクされ、ss-blogになってから過去の数値がリセットされてしまったfacebookからの「ファボり」は、ゆうに5,000カウントを超えていたと記憶している。おそらく、若い子たちを中心によく読まれているのだろう。
 下落合の寺斉橋北詰めに、喫茶店「ワゴン」Click!を開店する萩原稲子Click!の記事も人気が高く2位にランクインしている。「萩原朔太郎」をキーワードにたどり着くのかもしれないが、「ワゴン」に集った多くの文学者たちにも惹かれるのだろうか。
 そして、過去10年間の読まれた人気記事のベスト1は、佐伯祐三Click!が描く「八島さんの前通り」の高田邸Click!を取りあげた今年(2023年)3月の記事だ。ちょうど、東京駅のステーションギャラリーで「佐伯祐三―自画像としての風景―」展が開催されている最中であり、また山田五郎様Click!Web講義Click!で拙サイトを取りあげてくれたせいもあるのだろう。この講義以降、拙サイトの佐伯祐三記事へのアクセスが急増している。
 なお、番外の21位の記事は、東京初空襲のドーリットル隊を取りあげたものだ。
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 記事では、対空砲火や迎撃戦闘機を避け、妙正寺川沿いの上落合と下落合の谷間を低空飛行したドーリットル中佐搭乗の1番機(2344機)Click!が、米国防省の爆撃計画からするとその直前に、おそらく早稲田中学校を東京第一陸軍造兵廠の施設とまちがえて誤爆した記事Click!だ。早稲田中学校の構内に入れていただき、誤爆で即死した小林茂(享年16歳)を記念する「いのり」(佐竹伊助・作)を撮影させていただいた。
 なお、この数ヶ月で目立ってアクセスが多いのは、佐伯祐三や華族関連の記事Click!とともに、「大逆事件」をくぐり抜けた沖野岩三郎Click!の記事だったのを付記しておきたい。彼が孫と通った、下落合の白百合幼稚園のエピソードなどもご紹介したいと思っている。
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 以上が、2013年から今年(2023年)12月までのアクセス数が多い記事ベスト21だが、来年(2024年)11月24日で拙ブログは丸20周年となる。それまで記事を書きつづけられたら、今度は20年間を通じての人気の高い記事ベスト20を、ぜひ調べてみたいと思っている。

◆写真上:背後のバッケ(崖地)Click!の風情から、下落合の野外で写生している可能性がある大正期(1922~1923年ごろ)撮影の佐伯祐三。ひょっとすると、アトリエの南側に口を開けていた谷戸=西ノ谷(不動谷)Click!かもしれない。(写真はいずれもAI着色)
◆写真下:1929年(昭和4)撮影の、喫茶店「ワゴン」を開いたランキング2位の萩原稲子。

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コメント 4

kiyo

ChinchikoPapa さん、
本年中は、たいへんお世話になりました。
新年もよろしくお願いいたします。
by kiyo (2023-12-31 16:58) 

ChinchikoPapa

kiyoさん、こちらこそいつもありがとうございます。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
来年も、よろしくお願いいたします。
by ChinchikoPapa (2023-12-31 17:22) 

(。・_・。)2k

今年一年ありがとうございました
新年もよろしくお願い致します
佳き新年をお迎えください
by (。・_・。)2k (2023-12-31 21:14) 

ChinchikoPapa

(。・_・。)2kさん、こちらこそこの1年間ありがとうございました。
すてきな年をお迎えください。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
by ChinchikoPapa (2023-12-31 23:33) 

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